Column
2022.11.07
住宅メーカーがわかりやすく解説していきます。
シンプルモダンとナチュラル、またはモダンの呼び名は建築様式といって、特定の特徴を備えた建造物の様式、または特徴づけるための建築手法です。
現代においては、かつての装飾華美な建築からモダニズム的な建築へと変遷しており、その流行は小刻みとなっているため一定の建築様式を見出すことはできません。
現代的な様式・デザインとはどのようなものかご紹介していきます。
「建築物のデザイン」と聞いて、何が思い浮かぶでしょうか?
ほとんどの場合、屋外の装飾であるエクステリアを思い浮かべると思います。
ただし、屋内の装飾であるインテリアも住まいのイメージに欠かすことはできません。
どのようなスタイルの内装にするかによって、間取りなど空間の使い方も変わってきます。
エクステリアとインテリアは、具体的に以下のように区別されます。
建物の外観全体を表す際に「ファサード」という言葉が使用されます。
建物の境界や庭に設置するブロックやフェンスを「外構」と呼び、植栽を配置しライトアップすることで印象付けます。
ファサードと外構を合わせて、エクステリアとして認識されます。
インテリアとは室内装飾品という意味で、建物内の装飾や照明、装飾家具などを表します。
具体例としてはカーテン、カーペット、壁紙、天井、床材のほか、窓やドア、他にキッチン・トイレ・お風呂など設備関連のものも含まれます。
モダンは言い換えるなら「現代風」のことです。
シンプルモダンやナチュラルモダンは、モダンデザインにおける家のスタイルの違いによって区別されています。
多くの種類がありますが、中でも代表的なモダンデザインの特徴を確認していきましょう。
シンプルモダンとは、その名の通りシンプルなデザインの作りのものを指します。
シンプルモダンのエクステリアは、直線的なシルエットかつ余計な装飾を省いたデザインとなっており、洗練されたイメージがあります。
シンプル故に強い主張がなく、デザインに飽きがこないので、長く愛せるデザインです。
余計な装飾や凹凸がないため、建築やメンテナンスのコストを抑えやすいのも特徴です。
すっきりしたデザインだけを意識すると、印象の薄い四角い建物になってしまいます。
そこで四角形を組み合わせたような外観や、スキップフロアなどの縦の空間を活用する間取りを取り入れた設計にするなどの工夫をすると良いでしょう。
外構ではコンクリートの駐車スペースやシルバーやブラック色でフェンスやカーポートを作ります。
玄関までのアプローチも、ファサードの印象を妨げない直線的ラインでタイルや砂利を使用することが多いです。
シンプルモダンのインテリアは、無機質な素材を使用してシンプルな色使いにします。
家具も直線的なデザインでまとめるとさらに統一感がうまれます。
暮らしの中心に位置するリビングの場合、物が増えがちで散らかりやすいエリアです。
大切なのは必要なものだけを置き、収納を設けることで片づけやすい間取りを意識すると、生活感の無いシンプルな内装になります。
ダイニングやキッチンの場合、キッチンとテーブルを直線で配置し、同柄や同色で揃えるとシャープな雰囲気となります。
LDK全体の配色はモノトーンやツートーンを意識するとスタイリッシュに仕上げられます。
照明はダウンライトをメインで使用し、一部で間接照明を取り入れると、非日常を感じさせる洗練されたモダンスタイルを演出できます。
シンプルモダンは無機質な素材で洗練された雰囲気をベースとして、自然素材やナチュラルカラーを混ぜたものがナチュラルモダンです。
ナチュラルモダンは、シンプルなデザインに木目のナチュラルカラーを組み合わせて優しい雰囲気に仕上げます。
ナチュラルモダンのエクステリアは、ファサードはシンプルモダンと同じく凹凸のないシンプルなシルエットに仕上げます。
屋根は勾配を付けた片流れや切妻にし、軒はほとんど出しません。
外壁にブラウンや木目などのアクセントカラーをミックスする場合は、玄関ドアや離れたところに同じ色を使うと統一感がでます。
外構でも木目の目隠しフェンスを使用したり、芝を敷いてあげることでナチュラルな雰囲気の仕上がりになります。
ナチュラルモダンのインテリアは、木材の素材や模様を感じさせるシンプルなコーディネートをすると、モダンでありながらナチュラルなプラスの印象となります。
家具は必要最低限に、ラグやカーペットを敷くより無垢材のフローリングを取り入れたほうが良いでしょう。
クロスやカーテンはホワイト系で統一することでLDK全体の雰囲気をまとめることができます。
アクセントに観葉植物のグリーンを取り入れると柔らかい印象に仕上がります。
照明はダウンライトをメインに、ダイニングにペンダントライトを取り入れるのもオススメです。
シンプルモダンやナチュラルモダン以外にも特徴的なモダンデザインがあります。
和モダンのエクステリアは、ファサードは平屋がほとんどです。
屋根の形状は片流れ・切妻・寄棟で、外壁は漆喰風のサイディングのように表面の凸凹の少ないものがよく選ばれます。
全体的にブラック系の仕上がりであれば、木目を入れることで和モダンな雰囲気に仕上げられます。
外構は四季を感じられる植栽を取り入れたり、庭石や砂利でアプローチを作ります。
ダークな色味のタイルデッキや、ウッドデッキで濡れ縁や縁側を表現するとよりおしゃれになります。
和モダンのインテリアは、無垢材のような木目を使用し、畳コーナーや和室を作ります。
リビングに隣接させることで小さな子供さん用のスペースにしたり、来客対応や宿泊できる部屋として使われます。
和室は床の間や仏間に床框や床柱、落とし掛けといった様々な仕上げが多いです。
和モダンの場合は落とし掛けという天井からの垂れ壁を半円状に仕上げたり、床柱は設けずクロスで仕上げます。
日本の伝統と海外のモダンスタイルからなる意匠性の高い雰囲気を楽しめます。