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日本の耐震技術

日本の耐震技術

地震多発地域にある日本では、生活する上で地震を考慮しなければなりません。

地震に遭遇した時、いかにして安全を守るかが重要です。

日本の建築ではどのような技術を使って地震への備えがされているのでしょうか。

今回は日本の耐震技術の根拠についてわかりやすく解説していきます。

耐震の考え方

耐震とは、建築構造物や土木構造物において、地震による破壊や損傷を防ぐ措置のことを指します。

耐震設計では、構造物の強度を増強することで、構造物自体が地震によって加わる大きな力に耐えられるようにします。

一般住宅では、柱や梁といった構造部分に頑丈な部材を使い、壁を多く配置できる間取りの設計、2階建以上の場合は直下率の確保など、様々な要素によって地震に強い構造を作ります。

耐震建築の歴史

耐震建築の歴史

日本において耐震研究が進んだのは、大正末期に起きた関東大震災後とされています。

この地震によって耐震研究が進み、研究成果から耐震基準も引き上げられました。

引き上げられた基準による建築は昭和初期まで行われていました。

しかしその後、戦争やその準備に伴う材料不足が深刻化すると、軍部からの圧力もあって、耐震基準は引き下げられることとなりました。

敗戦による資材不足が極まった状況下では、さらに基準が緩和されました。

そのような状態が高度経済成長期まで続き、新耐震基準ができたのは1981年になってからのことでした。

世界最古の木造建造物

奈良県にある法隆寺は、現存する世界最古の木造建築として有名です。

法隆寺が創建されたのは607年のことです。670年に火災で焼失し、七世紀後半頃に再建されています。

法隆寺を構成する建物のうち、五重塔・金堂・中門・回廊の四つが世界最古の木造建築物にあたります。

これらの建築物は、地震大国である日本において、1000年以上にわたり地震による倒壊を免れています。

また、五重塔といった木塔と呼ばれる建築物は全国に500ヵ所以上ありますが、地震で倒壊した事例は殆どありません。

1995年に関西地域を襲った阪神大震災においても兵庫県内にある15の三重塔は、1つも倒壊しませんでした。

木塔の耐震性能

五重塔をはじめとした木塔は、なぜ地震で倒壊しないのでしょうか。

法隆寺の五重塔を例に構造上の特徴を確認していきます。

五重塔はその外観から五階建ての建造物と思われがちですが、実際は違います。

塔の中心に心柱と呼ばれる太い柱があり、その周りは吹き抜けになっていて五層目の屋根部分のみを支えています。

各層の屋根を支えているのは太く短い、四天柱と12本の側柱になります。

塔は上層にいくほど小さくなっており、一層目と比べると五層目の屋根は半分程度の大きさです。

各層は下の層の上に乗せているだけで、金具でしっかりと固定されているというわけではありません。

接点が自由に回転するピン接合と呼ばれる形式で接続されています。

地震が発生した場合、五重塔では各層で別々の揺れを起こします。

一層で揺れが起こると二層で逆方向に揺れが起こり、また三層、四層と互い違いに揺れが起こります。

固定されていないために柔軟な動きを実現できますが、振動が激しくなると層の浮き上がりや飛び上がりによって倒壊する危険性が増してしまいます。

しかし中心に心柱があることで、見事に補われています。

浮き上がりで右に傾いた時、心柱と五層の接続部分において左方向へ抵抗力が発生し、塔の傾きを修復します。

五重塔には多くの耐震設計の要素が含まれています。

東京スカイツリーで採用された制震技術は五重塔と同じく心柱を通したものになりました。

スカイツリーにおける心柱を使用した制震技術は、質量付加機構と呼ばれるものです。

これは地震で建造物が揺れるとき、内部に建造物の揺れとは異なるタイミングで揺れるものがあると全体の揺れを打ち消し小さくなるという仕組みです。

五重塔の心柱においても他の構造と直接繋がっているわけではないため、制振装置として組み込まれたものという考えもあります。

制震技術の分類

制震技術の分類

制震技術はエネルギー入力の有無や、制震装置の組み込み方によって分類されています。

パッシブ制震

電力などのエネルギー入力を必要としないものをパッシブ制震といいます。

壁やブレース、柱にオイルダンパーや粘弾性物質、金属などのエネルギー吸収要素を利用しており、各部分において建造物の揺れを低減することができます。

エネルギーを必要としないため、停電などが発生した場合でも影響を受けることなく安定した性能を発揮します。

構造が単純なので安価であり、信頼性も高いですが、あらかじめ対応する振動数を調整する必要があるので、広い周波数に対応する制震効果を得ることは難しいです。

アクティブ制震

電力などのエネルギー入力を必要とするものをアクティブ制震といいます。

外部からエネルギーを供給し、そのエネルギーを変換して振動を抑制します。

アクティブ制震装置はエネルギーによって振動を抑制できる一方で、建造物に振動を発生させることもできます。

そのため設計ミス、誤作動などを起こさないように、設計に際して細心の注意が払われます。

停電などで電力が断たれてしまわないように無停電電源装置を用いることが多いです。

高い制震性能を持ちますが、フィードバック用のセンサ、コンピュータなどの演算装置、制御力を発生させるアクチュエータなど、必要なものが多く、構造が複雑になりやすく、エネルギー消費量は多いです。

セミアクティブ制震

セミアクティブ制震は、アクティブ制震のように建造物に抵抗力を発生させるためではなく、ダンパーの特性を切り替えるために使います。

アクティブ制震と同じく、フィードバック用のセンサ、コンピュータなどの演算装置は必要となりますが、制御力を発生させるアクチュエータは必要ありません。

そのため構造は比較的簡単なものとなり、エネルギー消費量も少量とされています。

オイルダンパーのオイル流量の調節などにより、逐次適した振動数に変化させるため、パッシブ制震より効果的に振動の低減を図ることができます。

層間ダンパー型

主にパッシブ制震で用いられます。

建造物における上下の層間をダンパーで連結し、建造物が振動した際にダンパーが変形するようにします。

それによりダンパーにエネルギーを吸収させて建造物の損傷を防ぐための制震機構です。

ダンパーにはオイルダンパー、粘弾性体、塑性化する金属を利用したものなどがあります。

設置様式にはブレース型、間柱型、壁型などがあります。

マスダンパー型

建造物の最上部などに質量体を設置して、建造物の振動を低減する制震機構です。

動吸振器の一種で、質量体が建造物の振動を肩代わりして建造物自体の振動を抑制します。

特に、地震などの振動数と建造物の固有振動数が近い場合、共振が発生して大きな振動となるため、共振を避けるという目的も担っています。

しかし、建造物に搭載できる質量体には限度あり、出力が小さくなりやすいため、殆どの場合は地震ではなく、強風などによる振動を対象に制震効果を発揮します。

連結型

複数の建造物、または建造物の構造を複数に分けて、ダンパーで連結する制震機構です。

連結された建造物や構造同士が、互いの重さを利用して振動を低減させるための力を得ます。

パッシブ制震、アクティブ制震、セミアクティブ制震のすべての制振装置で利用できる機構です。

免震技術の課題

地震に対する考え方には制震技術の他に免震技術があります。

免震技術は建造物と地盤との絶縁を中心としています。

大きな建造物においては積層ゴミに鉛芯を入れたものや、コロを基礎と建造物との間に挟んで、地震時の地盤の揺れが直接伝わらないようにしています。

しかし一般住宅ではゴムの硬さと建造物の重量が合わないために、住人の移動によって家が揺れてしまうことがあり、加えて高コストであるため採用されることは多くありません。

日本においては地震に対する備えも重要ですが、台風などの強風にも備える必要があります。

免震機構を取り入れた建造物は地盤と絶縁しているがために強風によって揺れが生じやすく、コロが台座から外れてしまうことなどがあるため未だ発展途上の技術です。

免震装置は水平方向の揺れによる建造物と建造物内の損傷を抑制できますが、垂直方向の揺れに対応している装置は少ないです。

その他の地震に対する技術の紹介

その他の地震に対する技術の紹介

超制震住宅

家全体が制震ダンパーとなる住宅を指して超制震住宅と呼ばれることがあります。

高層ビル用の制振装置に用いられる念弾性体を両面テープ状に加工し、住宅用としたものを制震テープといいます。

通常の木造建築では、柱や梁に合板を打ち付けて地震へ抵抗できるように備えます。

このとき柱や梁と合板とを直接一体化させず、間に制震テープを貼ることで制震効果を得ることができます。

制震テープは繰り返しの地震に対して高い性能を発揮することがわかっていますが、中規模以下の地震に対して効果を発揮しづらい面があるなど幾つかの問題点もあります。

また基礎となる設計がしっかりしたものでなければ、制震テープだけでは抑制できないことも考えられます。

エアー断震

エアー断震は建造物を空気によって浮かせることで地面と絶縁し、建造物へ振動を伝えない技術です。

地震による振動を検知してから建造物を浮かせるため、通常は基盤に乗った耐震住宅として機能します。

そのため、免震と違って強風の影響が大きくなることはありません。

しかし、長周期地震動に対する浮上の維持や、縦揺れに対する性能など不明瞭なものも多いです。

強風だけの影響は受けませんが、地震発生時に強風が起こっていた場合、どのような結果になるかわかりません。

導入するためには数々の疑問点を解消する必要があります。

塔頂免震

塔頂免震は、免震装置の上に建造物を載せる通常の免震と異なり、構造物の頂部に免震装置を設置し、そこから建造物を吊り下げたものです。

地面と接しているのは中心となるコアシャフトだけなので、建物内部の揺れを抑制します。

減衰機構のオイルダンパーは通常ロックされており不要な揺れを抑える他、震度3程度の地震や強風に対してロックが解除され、高い免震性能を確保するとされています。

テクノストラクチャー工法

木造建造物の梁などに専用部材のテクノビームを用いることで高い耐震性能を実現しています。

大海建設ではテクノストラクチャー工法を採用し、木造住宅でも耐震等級3の耐震性能を実現します。

お客様の暮らしの安全を守るために、理想の家づくりをご支援しています。

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