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熊本地震から考える耐震住宅

熊本地震から考える耐震住宅

2016年に発生した熊本地震において被災地では建造物の倒壊が相次ぎました。

これまで幾度も耐震基準が見直されてきましたが、現在の耐震基準を導入した住宅であっても損傷を避けることはできませんでした。

そこにはどのような理由があったのでしょうか。

様々な記事がありますが、今回は住宅メーカーとしての耐震の学びをご紹介いたします。

熊本地震による被害

熊本地震では2回の大きな地震が発生しました。

熊本市の中心部でも震度6強を記録し、震源に近い益城町や西原村では震度7の揺れが観測される歴史的な震災となりました。

新耐震基準導入後に建てられた建物でも多数が大破・崩壊、倒壊する被害が広がっています。

耐震等級

新耐震基準で導入された耐震等級では、数百年に一度の地震で倒壊しないことが基準とされています。

熊本地震はまさに数百年に一度の発生を想定された地震でした。

通常、耐震構造では一度の大地震で倒壊に至らなくても、構造部分に損傷を受けているため、震災後に補強やメンテナンスが必要となります。

しかし熊本地震では、極めて短期間のうちに二度の大地震が発生してしまったため、想定外の被害となりました。

1度目で倒壊しなかった建造物であっても、1度目に受けた損傷を復旧できないまま、2度目の地震によって倒壊してしまいました。

建物の倒壊

倒壊した建物

被災地の木造住宅では一階部分が上階に押し潰されるという形の倒壊が目立ちました。

これは活断層による内陸直下型地震の被災地で見られ、継続時間が短く振幅が大きい揺れによって引き起こされやすいと言われています。

阪神淡路大震災の時も同じような形で倒壊した住宅は多くありました。

このような内陸直下型地震は、プレートによって引き起こされる海溝型地震と違い、日本のどの地域でも発生する可能性があります。

耐力壁

耐力壁とは、建造物において、地震や強風などによる水平方向からの荷重に抵抗する能力を持った壁のことを言います。

特に木造建築においては水平方向からの荷重によって、接合部分が回転しやすいため、柱と梁だけでは地震や強風に抵抗することはできません。

熊本地震で倒壊した家屋では、耐震用の耐力壁を筋交いだけで構成しているものが多く見られたといいます。

筋交いだけでは1度目の地震で損傷してしまい、強度が下がってしまっていたため、2度目に発生した地震を耐えることはできませんでした。

構造用合板など他の構造補強部材と組み合わせるなどした場合、倒壊を免れた可能性もあるとされています。

また、太い柱や梁の木造建築であれば耐震性能が高いと言われることがありますが、実際には殆ど無関係です。

復興・再建

現在の熊本地震の被災地では、新しく建築された平屋建ての住宅が目立ちます。

二階建ての住宅では直下型地震によって上階に押し潰される危険性が露わになったため、安定した構造を持ち、耐震性を確保しやすい平屋の選択が増えています。


 

地震に対する備え

日本は世界でも有数の地震多発地帯です。

世界で発生する地震の1割が日本とその周辺地域で発生しています。

耐震とは

耐震は、地震に対する建築構造物や土木構造物の倒壊や損傷を防ぐための措置をいいます。

地震が起きた時、地震の強さや建造物の構造によって受ける被害は異なります。

その被害を最小限に抑えることを目的とした設計を耐震設計と言います。

現在の義務化された耐震性能は、数十年に一度発生する程度の中規模地震による損傷は受けないことを基準とされていますが、数百年に一度発生する規模の大規模地震に対しては倒壊をしないことが基準とされ、損傷を受けることは許容されています。

これは居住者の生命を守ることを目標としているためです。

耐震設計は地震に対して建造物の強度を高めて耐える措置をとるため、構造を強くする手段がとられます。

しかし、耐震等級の基準にもある通り、複数回の地震に対して性能を保ち続けることはできないため、熊本地震のように短期間で2度の大地震が発生してしまうと耐震基準を超えて倒壊してしまう可能性が高くなります。

耐震等級

熊本地震において耐震等級3の住宅倒壊数は0棟だったとされています。

さらには、その8割程度が無被害だったとも言われています。

一方で残念なことですが、耐震等級1や等級2の住宅では倒壊してしまったものが多くありました。

耐震等級2は、建築基準法で定められた耐震等級1で想定される地震の1.25倍の耐震性を持ち、耐震等級3では1.5倍の耐震性を持っています。

地震多発地域の日本において、熊本地震のような地震を想定した場合、法律で定められた性能以上に耐震性能を確保しておく重要性がわかります。

また耐震等級以外でも、上下階の壁や柱が繋がっている割合を示す「直下率」も重要となっています。

柱や壁がバラバラの位置に積まれた構造より、上下で繋がった構造の方が耐震性能を得やすくなります。

直下率60%以上が望ましいとされており、実際に倒壊した家屋での直下率は50%未満だったと言われています。

制震と免震

地震の被害を抑えるものには、建物そのものの強度を高めて地震に耐えることを目的とした耐震措置の他にも、地震のエネルギーを抑制する制震や、建造物が地震の揺れを免れることを目的とした免震などの概念があります。

このうち制震とは地震によって発生した運動エネルギーが建物に伝達された場合、内部装置によってエネルギーを吸収・転換することで地震による被害を抑える概念・方法のことです。

制震ではダンパーなどの制震装置を建物内部に取り込みます。

ダンパーによって吸収された運動エネルギーはダンパーの作動によって熱エネルギーに変換され、建造物への損傷を抑えることができます。

運動エネルギーを熱エネルギーに転換する性質上、制震装置であるダンパーへの損傷も起こりにくいため、長期に渡って複数回の地震被害を抑えることができることも特徴となります。

免震は地盤と建造物を絶縁させる免震装置を組み込むことで、地盤の揺れを建物に伝わらないようにする措置をとります。

極端な言い方をすると地面の設置部分(基礎部分)にベアリングやゴムアイソレーターを設置し、家自体を揺らさない仕組みを入れます。

建物の揺れを殆ど抑えることができるので、大規模な地震であっても建物や建物内部の損傷をかなり低減することができます。

そのため免震では、家具などの倒壊による建物内部で発生する二次被害を抑制できます。

耐震・制震・免震

コスト

建築基準法が、定められた以降に建てられた建造物は全て一定の耐震性能を持ちます。

耐震等級1以上の耐震性能を義務付けられているため、耐震等級1であれば特別な追加費用がかかることはありません。

しかし、熊本地震の例を見てもわかるように耐震等級1や等級2では、繰り返し発生する地震に耐えられない可能性があります。

安心して長く暮らしていくためには耐震等級3は必須であると言えます。

※構造計算は義務ではありません。建売などある程度同じ図面の場合は計算せず「耐震等級3相当」と表現されることもあります。

大海建設ではモデルハウスでも一棟ごとに構造計算し、耐震等級3を取得しています。

また、耐震等級3であってもそれが標準仕様の設計を行っている住宅メーカーであれば、追加費用なしで等級3の住宅を建てることができます。

制震装置の導入は、比較的簡単な工事で済むため部材にもよりますが、費用は比較的抑えることができます。また制震ダンパーの取り付けは後付けもできるので、家を建てた後からでも住宅メーカーに相談できる場合があります。

建造物と地盤の間に設置する免震装置は耐震・制震と比べると費用がかかります。

また、その構造上後付けでの工事は大掛かりになり高い費用や長い工期が必要となります。

家を立てる際に取り入れる地震対策は住宅メーカーと相談して決めると良いでしょう。

日本と地震

日本とその周辺地域は地震が起こりやすい地形です。

アジア一帯では古代から地底には巨大な蛇が棲んでおり、地震の発生源とされていました。

日本でも江戸時代初期までは日本列島の地下には竜蛇が棲んでおり、竜蛇の身動きが地震となっていると云われていました。

その頭と尻尾に位置する鹿島神宮と香取神宮には要石があり、竜蛇の頭と尻尾を押さえつけることで地震を鎮めているとされていました。

江戸時代後期になると民間信仰から竜蛇が大鯰に変化し、主流となりました。

1850年代に発生した安政地震の際には200種を超える鯰絵が出回ったとされており、それらは身を守る護符や不安を取り除くためのまじないとして庶民の間で広まったと云われています。

日本では古くから地震は身近な災害であり、向き合い方も様々でした。

地震が多い理由

地球の表面はプレートと呼ばれる岩の層で覆われており、日本は海洋プレートである太平洋プレートとフィリピン海プレート、大陸プレートである北米プレートとユーラシアプレートが接する境界に位置しています。

これらのプレートはアセノスフェア(岩流圏)の動きに乗って固有の運動を行っています。

海洋プレートは運動によって大陸プレートに沈み込んでいきますが、引きずり込まれた大陸プレートの先端部分に歪みが溜まっていき、歪みの累積に限界が来ると壊れてプレートの先端部分で跳ね返りが起こります。

この衝撃で発生する振動が海溝型地震です。

震源が陸地から離れているため初期微動継続時間が長く、その震源地は海洋であるため、津波による被害をもたらす危険がある地震となります。

地震の発生するエネルギーを示すマグニチュードにおいて、8を超える巨大地震が発生する可能性があり、東日本大震災ではマグニチュード9.0を記録しました。

プレート内部で発生する地震は、プレート移動によって歪みが累積され続け、限界まで達した際にプレートにおいて強度の弱い断層が壊れることで地震を引き起こします。

これが内陸型地震で、直下型地震とも言われる地震の発生源です。基本的に直下型地震は活断層が原因で発生すると言われています。

マグニチュードは小さい場合が多いので被害範囲は広がりにくいですが、震源地に近い地域では大きな被害を引き起こします。

初期微動継続時間が極めて短く、突然大きな縦揺れが起こることが特徴で、震源地の地表付近では特に建物倒壊の危険性が高まります。

断層と活断層

断層とは地中にある岩盤の割れ目を指します。

割れ目は通常、かみ合った状態になっていますが、大きな力が加わると断層が破壊され、ずれを起こします。

この時のずれる現象を断層活動と言い、ずれた衝撃が地面に伝わったものが地震となります。

この断層のうち、特に数十万年前以降に繰り返し活動し、将来も活動を起こす可能性があるとされるものを活断層と呼んでいます。

活断層の特徴

活断層は通常、断層面が固着しており動くことはありません。

しかし断層面を挟む両側の岩盤には、常にプレート移動による歪みによって大きな力が加わっており、断層に限界が来た時に岩盤が破壊され、断層にそって両側の岩盤が反対方向に動きます。

地震が発生しますが、断層の歪みは解消され、次の限界が訪れるまで動かなくなります。

プレート移動による力は長期的に変化することはないため、活断層に加わる力にも変化はありません。

そのため、活断層における動きは同じ活動が繰り返されることになります。

活断層周辺の地形は繰り返された断層活動によって形成されており、地形を調査することでその活断層の動きを把握することができます。

ひとつの活断層における断層活動と引き起こされる地震発生の感覚は1000年~数万年と長い期間を要します。

それでも日本には活断層の数が多いため、何度も地震を経験することがあります。

また、海洋型地震の場合は発生間隔が短く、100年程度と言われています。

長い断層ほど大地震を起こす可能性があります。

日本における直下型地震の例をみると、M7級の地震では長さ20km程度、M8級の地震では長さ80km程度の範囲に渡り地表にずれが現れているものがあります。

火山性地震

日本は4つの海洋プレートや大陸プレートの境界に位置していることに加え、環太平洋造山帯に含まれてもいます。

プレートや活断層が動く地震以外にも、火山活動によって引き起こされる火山性地震などがありますが、これらは日本においても観測されています。

火山性地震は余震や前震がなく、本震のみが単独で発生するとされています。

火山性地震は規模が小さいことが多いですが、稀に単独で被害を出すような地震となることがあります。

近年では1914年の桜島地震や、2000年に発生した新島・神津島・三宅島近海の地震などが記録されています。

防災とまとめ

日本で暮らす上で地震と向き合うことを避けることはできません。

家を建てるときに過去地震があった地域であれば、どこに断層があるかなど調査が進んでいますので、ご自身の建築する場所の環境は知っておくべき知識の1つです。

熊本は阿蘇山もあり、布田川(ふたがわ)断層帯もあります。

旧耐震基準から見直された施工方法であっても

住まいや暮らしを守るためには、地震に対する備えが重要です。

大海建設では、耐震等級3を標準仕様として、おしゃれな外観とともに、新しい耐震工法であるテクノストラクチャー工法を取り入れています。

お客様のご要望に応え、理想の生活の実現と安全な暮らしを守るために尽力しています。

熊本市で新築の注文住宅の工務店